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2017年05月18日

咬合三角の宮地先生来訪

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現在の欠損歯列分析では欠かすことのできない「宮地の咬合三角」の、重鎮・宮地建夫先生がご来訪。
地元の勉強会のドクターを集めてアットホームなミニ講演会を開催した。

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欠損補綴の概念と、欠損歯列の概念が異なること。欠損歯列はどんどん補綴が難しくなる方向へ成長してしまうことがあるので、補綴に際しては先を読みながら、key toothを見定めてそれを守る必要があることなど示唆に富んだお話に、若いドクター達は大いに感心していた。歯科界の高名な先生と若手ドクターが、少人数でこの距離のアットホームな雰囲気での勉強会は、お互いに刺激になったと思う。
なにより、宮地先生のお人柄(東北大学歯学部長の佐々木教授は宮地先生のお人柄を“歯科界の良心”と言っている)に触れることで、いまどきのエコノミック・デンティストリーに染められがちなドクターは、何かを気づかされることだろう。

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僕と宮地先生との出会いは、30年以上前から。純一先生を介して親しくなった。ときおりスキーなどで山形に来られ、また以前の宮地先生の診療所が東京駅から近かったので時々立ち寄っては、歯科の話や人生の話をしていただいた。いちばんの思い出は、まだインプラントが一般的でなかった時代に「インプラントをやっているタカギ君は、トランプゲームでジョーカーを何枚も持っているようなものだ」と宮地先生に言われたことだ。当時はそれを褒め言葉として受け取ったが、いつの頃からかそれが究極の皮肉であったことに気が付いた。ジョーカーの乱発は、ゲームにならない。ときにインプラントを使いまくることは、歯科医療から逸脱することもあることを、僕は自分の30余年のインプラント臨床でひしひしと感じた。

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文学者でもあり科学者でもあり75歳を超えたいまでもほぼ毎日臨床に携わっている窮極のスーパーデンティストの宮地先生との盃を交わしたひととき。久しぶりに僕は歯科医師としての今後のビジョンを前向きに考えることができた。

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投稿者 takagi : 2017年05月18日 22:55

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