2009年06月21日
顎咬合学会
昨年は欠席した、日本顎咬合学会。今年はスタッフの阿部ちゃん、菅井さんと参加した。


この学会の目玉でもある特別講演。今年の講師は柳田邦男先生。この人の論評はちょっとネクラっぽいのであまり好きではないが、一流の論客の話を生で聞けるというので早々と会場の東京国際フォーラムに出かけた。
数日前に決議された「脳死判定」のこととヒューマンエラーについての話だったが、やっぱりあまり面白くなかった。
顎咬合学会は、もともとはナソロジー学会で咬合学のだったが、今では広く一般歯科全般の学会になった。そして演題の大半はインプラント関係で、インプラントが一般歯科臨床の中心になりつつあることを感じる。
15年くらい前に、僕がインプラントの演題をこの学会で発表するたびに、けっこう冷ややかな目で見られていた時とは完全に時代が変わった。
しかし、インプラントの真髄、あるいは欠損補綴の真髄は「咬合」であり、アクロバチックな外科に目が向きがちだが、咬合の基本を無視したインプラント治療は悲劇を招くだけだ。
せめてこの学会では、もっと「インプラントの咬合」について言及し、一定のコンセンサスを提示してもらいたいものだ。
しかし、まだまだこの国の歯科臨床では「インプラント」だけが独り歩きして、「欠損補綴としてのインプラント治療」という概念まで成長しきれていないのだろうな。
学会は旧友と会えることが楽しみの一つでもあるが、年々若いドクター、スタッフが増える一方で、同世代や先輩のドクターがめっきり減ってしまったことがちょっとさびしい。
投稿者 takagi : 2009年06月21日 22:00